プロレス鑑賞

今でこそビデオがあるので何度も同じ試合を見ることができるが、小学校低学年の頃はうちにビデオがなかったので大変であった。当時はまだ『ワールドプロレスリング』を土曜の夕方4時から放送していたのだが、YAB山口朝日放送:開局は1993年)がなくKBC(九州朝日放送)で見ていた。そして再放送がそのすぐ後の5時からTYSテレビ山口)で放送されていた。だから、新日本プロレスに限り2度見ることができたというわけだ。(そういえば、『ワールドプロレスリング』が一時期『ギブアップまで待てない!』とかいうバラエティ(風)の番組に変わったことがあった。かなり不評だったらしくすぐに打ち切りになった)
最も印象に残っている試合は、アントニオ猪木vsマサ斉藤の手錠デスマッチである。最初は普通の試合だったのだが、マサ斉藤のロープを使った反則攻撃に業を煮やした猪木が「ロープなしでやろうじゃねえか!」と言ってロープをすべて外し、お互いが逃げられないように手錠でつないで戦うというものだった。 結果は猪木のTKO勝ちで、倒れているマサ斉藤に弟子の馳浩が駆け寄り、観客席では全日本プロレスとの契約が切れてないために試合に出ることのできない長州力がマイクで「猪木、こらー、よく聞け!俺がお前を討ってやる。この戦いはー。」と、興奮のあまり倒置法で喋ってしまうという混乱状態のまま幕を閉じる。しかし、ここまでは僕の記憶の中の出来事だったわけで、実際にビデオで見てみると、ロープを外して試合が始まった途端、最初からそうすると決まっていたかのように猪木が生き生きとするのである。
しかしビデオで見たい試合がある。1981年8月の田園コロシアムでの試合だ。まだ僕は3歳だったのでこの試合は見てないが、是非見たいという内容なのだ。メインイベントはアントニオ猪木vsタイガー戸口。これはどーでもいい。見たいのはセミファイナルのスタン・ハンセンvsアンドレ・ザ・ジャイアント(故人)である。あのスタン・ハンセンと身長220センチ体重270キロのアンドレ・ザ・ジャイアントが戦うのだ。そして、この試合中ハンセンはアンドレ・ザ・ジャイアントをボディスラムで投げる。世界で5人目である。(ちなみに他の4人は、ハーリー・レイスミル・マスカラスアントニオ猪木と・・・忘れた。ハルク・ホーガン?)結果は、ハンセンのかつてブルーノ・サンマルチノの首の骨を叩き折ったというウエスタンラリアートがレフェリーのミスター高橋に命中し反則負け。(なぜかミスター高橋は無事)そしてその試合後、ラッシャー木村が登場し「みなさん、こんばんは」と言う。俗に言う「こんばんは事件」である。