旅に関する雑感

10年以上に渡って出張を繰り返していると、色んな感覚が麻痺しているようように思える。


まずはホテルの予約。
普通、旅行をする場合、ホテルの予約は遅くても10日前ぐらいにするのではないだろうか。僕が出張する場合にホテルの予約をするのは直前である。ひどいときには、当日に予約することもある。ただ、ホテル予約サイト経由だと、当日限定プランもあったりして、お得な時もあるけど。
次に、新幹線や飛行機。子供の頃、新幹線や飛行機に乗るのは一大イベントであったはずである。電車が入るかなり前から並んだりして、心を躍らせていたものである。今となっては、「指定席になのに並んでどうするんだ」的な感覚しか沸いてこないし、新幹線や飛行機も山手線と同じ緊張感で乗ってしまっている。
それは出張、つまり仕事だからだろうと思ってもみたが、普通の旅行をするときも、同じ緊張感なのである。だから、家族旅行で良いホテルが空いてなくて困ったこともある。


また、各地の色んな美味しいものが食べられて良いですねという話も良く聞く。しかしながら、美味しい物が食べられる店が開いている時間に帰れる事は少なく、コンビニで晩ご飯、あるいは居酒屋のチェーン店で食事をすることが多いのも事実である。コンビニはご当地色が極めて薄い、というかほぼゼロなので、非常に残念である。


そんな出張の楽しみといえば、地元色の強い居酒屋に1人で入ってみることである。ほとんどの場合「どこから来たの?」という話になって、色々盛り上がる。以前、宮崎で居酒屋に入ったときは、となりにいた人が、山口にいる僕の叔父さんを知っていて、それで盛り上がった。後日電話もかかってきた(それはそれで少し大変)。そういうのも出張の醍醐味ではないかと思う。


さて、最近考える理想の旅とは、やはり一人旅である。電車に一人で乗って移動し、時にはレンタカーも借りる。そして、酒、料理、風呂。
と言っても、次のリフレッシュ休暇まであと10年弱あるのだ。



旅をするのは、帰る家があるからだ。