12月22日(土)

久しぶりに宇部の街をドライブした。昔、父に連れられて行った店とか、父の勤めていた会社とか、今はもうないものが多い。そんなとき、鴨長明方丈記を思い出す。“行く川のながれは絶えずして、しかも本の水にあらず。よどみに浮ぶうたかたは、かつ消えかつ結びて久しくとゞまることなし。世の中にある人とすみかと、またかくの如し。”“(訳)川の流れは絶えることがなく、行きて還らぬ流れの水は、昨日のそれでない。また、流れもせずにいるかに見える淀みに浮ぶ水の泡は、消えては浮び、浮んでは消え、その命はたちまち尽き、瞬時もこの世に留まることをのない儚さだ。 世の中の人々の命も、住処も、またこれに等しい。”